おはようございます。
今朝はかなり冷え込んだ宮崎…
からへ季節の変わり目なのでしょうか?!
大好きなが来る~とワクワクしております☆
今日はそんなに向けての養生法デス。


暖房の効いている部屋から外へ出て外気に触れますと、キューっと体が引き締まる感じを受けます。私たちのふやけた体を寒さで引き締めて固めて、エネルギーを外へ洩(も)らさない季節、それが冬です。冬は
閉蔵(へいぞう)の季節です。

閉蔵とは、「蔵に収めて閉じる」の意味であり、陽気陰気も人体の蔵であるに収めて洩(も)れ出ないように閉じて、じっとしている季節という事です。その為には冬の冷たさ、寒さを必要とします。そうする事で腎の精(エネルギー)の発散を防ぎ、また、春の芽生え発生の時期に爆発力を生む為の準備をしているのです。ですから、寒いからと言って暖房に入りっぱなしは身体に毒なのです。しかし、寒さも強過ぎると体が負けてしまうので冬に温泉などで体を温めるのは良い事です。

またこの季節、暖め過ぎて汗を出し過ぎる事はいけないのです。東洋医学では、と同じと考えられており、大事なエネルギーをどんどん洩らしている事に他ならないのです。

ですから、冬にサウナで汗を流れるように出したり、冬のマラソンなども閉蔵すべき陰陽の気(エネルギー)を消耗し過ぎる為、実は好ましい事ではありません。女子マラソン選手に生理の無い人が多いのは、このような事情によるものだと思います。

ところで冬は、この「腎」が主役となって働く季節とされています。腎は現代で言うところの「腎臓・副腎(内分泌の働き)・骨・骨髄・脳」といったものを統括しています。

腎は精を貯蔵する臓器であり、精は身体が生命活動を行う為の基礎となる物質です。

養生法としては、

冬にはこの腎に有効な栄養を摂る事も大切で、味としては(かんみ:塩辛い味)が必要です。濃い味であったり、いわゆる精力増強的な物が多いですが、山芋・豚・エビ・くるみ・ゴマ・栗・牡蛎(ぼれい:カキの貝殻の生薬)などが腎を補う食べ物です。

しかし、同じ味を摂り過ぎると、鹹味の場合では「血が粘稠(ねんちょう)になり血行が悪くなり、顔のつやが落ちるとされています。偏った摂取は避け、バランス良く食事をし、その中に鹹味を取り入れる事をお勧めします。

また、甘味な食べ物は腎を弱らせますので、なるべく避けるか少量を摂る様に心掛けると良いでしょう。

冬の生活では、早く寝てゆっくりと起きるようにします。その理由は、やはり腎のエネルギーを出来るだけ溜めておき、消耗させないようにする為です。

余談ですが、中医学では腎が弱り切って命も危ないという時に漢方薬を用います。

その中には十数種類の生薬があり、アワビやナマコ、スッポンの甲羅や猪の背骨など、1週間ほど鍋で煮込むそうです。漢方薬というより薬膳料理と言った方が近いかもしれません。

ですから、豚の骨を砕いて入れ、頭蓋までも煮込んでスープを作る豚骨ラーメンも腎の力を強めている事になりますね。冬はラーメンが美味しいはずです♪

皆さんも上手に冬を乗り切って行きましょう!




『患者さんに伝えたい東洋医学のお話』より抜粋



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